タクシードライバーに必要な資格と費用について

ここでは、タクシードライバーに必要な資格と費用について解説しています。タクシードライバーは運転技術だけでなく、地理に関する知識求められるので、事前に必要な資格やかかる費用を確認しておくと良いでしょう。

第二種運転免許

タクシードライバーになるには、普通自動車二種免許が必要です。自家用車が第一種運転免許を取得していれば運転できるのに対し、乗客がいる場合は第二種運転免許が求められます。タクシーは普通自動車に該当するため、タクシードライバーは普通自動車二種免許を取得していれば問題ありません。

警察庁が公表している運転免許統計によると、2021年度は普通自動者二種免許の受験者数が22,209 名で、うち合格者数は11,139 名、合格率は50.2％でした。およそ2人に1人は受かる試験のため、受験対策をしっかりとすることで合格できる試験だと言えるでしょう。

取得に必要な講習

普通自動車二種免許の仮免許取得に必要な講習は、学科講習・技能講習の2種類です。それぞれ学科講習が7時限、技能講習が8時限となっており、修了検定に合格すると仮免許を取得できます。

仮免許取得後は、さらに学科講習・技能講習を受講する必要があります。仮免許取得後の学科講習は12時限、技能講習は10時限です。学科試験・技能試験に合格した後、応急救護処置講習・旅客者講習を受講し、免許が交付される流れとなります。

どれくらいで取得できる？

普通自動車二種免許を取得するには、通学教習の場合は早くとも20日程度かかります。合宿教習の場合は、8日程度で免許を取得できる可能性があります。6日間で学科講習・技能講習・応急救護処置講習・旅客者講習を受講した後、7日目に卒業検定を受けて卒業証明書を交付。8日目に本免学科試験を運転免許センターで受講し合格すれば、普通自動車二種免許証が交付されます。

費用

普通自動車二種免許を取得する場合、合宿教習で20万円前後、通学で23万円前後となっています。試験を受ける際は手数料・講習料・発行費用などを含めて4万円近くかかるため、受験する回数が多くなるほど費用負担がかかります。

地理試験

特定指定地域でタクシードライバーになる場合は、普通自動車二種免許に加えて、地理試験に合格する必要があります。地理試験を実施している地域は東京都・神奈川県・大阪府の一部エリアです。東京都・神奈川県・大阪府周辺でタクシードライバーとして活躍するのであれば、地理試験を受験し、営業区域内の地理に関する知識を身に付けておくことが大切です。

地理試験は、「当該指定地域に係る地理」の設問が40問、「タクシー事業に係る法令、安全及び接遇」の設問が45問あり、両方の試験で80％の正答率で合格となります。

取得に必要な講習

特定指定地域では、各県のタクシーセンターで開催される新規講習の受講が必要です。講習は4日間行われ、法令・地理・安全・接遇に関する試験が設けられています。このうち、地理に関する試験が上述した地理試験となっています。

どれくらいで取得できる？

地理試験の受験回数は平均5～6回と言われており、どちらかの科目を合格した場合は、次回受験が免除されます。人によって取得日数は異なりますが、試験は週2～3回程度実施されているので、20日程度で取得できる可能性も。ただし、有効期限があり、合格日から2年を過ぎると再び両方の受験が必要です。

費用

地理試験は東京タクシーセンターで受験する場合は6,800円で、各科目3,400円となっています。神奈川タクシーセンターは各3,400円、大阪タクシーセンターで各3,400円の受験料が必要です。そのほか、教材費用や受講料が別途発生する可能性があります。

まとめ

タクシードライバーは営業区域内の地理に詳しくなければならず、特に東京・大阪・神奈川の一部エリアでは地理試験への合格も必須条件となります。各県のタクシーセンターにて新任運転者研修を実施しているので受講し、地理試験を受験しましょう。

ただし、普通自動車二種免許・地理試験に関しては、採用後に取得を目指すタクシー会社もあるため、資格が必須かどうかは各タクシー会社の応募条件を確認しておくのがおすすめです。