個人タクシーは本当に儲かる?
「個人タクシーは自由で稼げる」と聞いたことがある人は多いのではないでしょうか。確かに、働く時間も営業エリアも自分で決められ、努力次第で収入を伸ばせる点は大きな魅力です。
しかしその一方で、「思ったほど儲からない」「経費がかさんで手元に残らない」といった声も少なくありません。個人タクシーは、やり方次第で夢のある仕事にもなりますが、リスクを理解しておかないと期待とのギャップに戸惑うこともあります。
この記事では、個人タクシーと法人タクシーの違いや、実際の平均年収、そして高収入を目指すためのポイントを紹介します。
そもそも個人タクシーとは?法人タクシーとの違い
タクシードライバーには、大きく分けて「法人タクシー」と「個人タクシー」の2つの働き方があります。
法人タクシーは、タクシー会社に所属して働くスタイルです。会社の車両を使い、勤務スケジュールもシフトで管理されます。
多くの会社では、固定給に歩合給が加わる給与制度があり、未経験からでも安定した収入を得やすい点が特徴です。車両の整備や保険料なども会社が負担するため、ドライバーは営業活動に専念できます。
一方、個人タクシーは会社に属さず、国土交通省の許可を受けたうえで自分の車で営業する個人事業主です。勤務時間も営業エリアも自由に決められるため、「自分のペースで働きたい」「もっと収入を上げたい」と考えるドライバーに人気があります。
ただし、車両の購入費や保険料、整備費などの経費はすべて自己負担。また、開業には一定の条件があり、原則として10年以上の運転経験と無事故・無違反の勤務実績(5年以上)が必要です。つまり、法人タクシーで経験を積んでから独立するケースが一般的です。
個人タクシーはどれくらい儲かる?平均年収と地域差
個人タクシードライバーの平均年収は約340万円前後とされています。一見すると法人タクシー(約415万円)よりも低く見えますが、これは全国平均であり、都市部や営業エリアによって大きく差があります。
たとえば、東京都や大阪市などの繁華街では、観光需要や夜間の長距離利用が多く、500万円〜600万円以上の年収を得る人もいます。中には、独自の固定客を持ち、年収1,000万円近く稼ぐドライバーも。
一方で、地方では利用者が少なく、需要が限られるため、年収300万円前後にとどまるケースも少なくありません。
個人タクシーは「営業努力と地域性」で収入が大きく変わる仕事です。つまり、“儲かるかどうか”は働く場所とスタイル次第。法人タクシーのように安定した給与がないぶん、行動次第で結果を左右できるのが特徴です。
儲けを左右する「収入」と「経費」の関係
個人タクシーの収入は、売上=手取りではありません。タクシー会社に勤めていると、車の整備や保険料などは会社が負担してくれますが、個人タクシーではそれらをすべて自分で支払う必要があります。
たとえば、月の売上が60万円だったとしても、車両の維持費や燃料代、任意保険、車検、タイヤ交換などに15万円ほどかかることもあります。つまり、実際の手取りは45万円前後。さらに、ここから税金の支払いも発生します。
個人タクシーを経営するうえでは、「どれだけ稼ぐか」よりも「どれだけ残せるか」がポイントです。経費をきちんと把握しておくことで、手取りを安定させることができます。
また、法人タクシーのように固定給がないため、病気やケガで休んだ期間は無収入になります。そのため、保険の加入や生活費の備えも欠かせません。個人タクシーは“自由”であると同時に、“自分が働けなくなったら収入も止まる”という現実をしっかり理解しておくことが大切です。
個人タクシーで稼ぐためのコツ
個人タクシーで安定して稼ぐためには、「とにかく走る」よりも“効率よく稼ぐ工夫”が大切です。
自由度が高い分、どんな戦略を立てるかで売上は大きく変わります。ここでは、日々の営業で意識しておきたい5つのポイントを紹介します。
① 乗車回数を増やす
一番シンプルで効果的なのが、お客様を乗せる回数を増やすことです。「そんなの当たり前では」と思うかもしれませんが、ポイントは“どこで・いつ・どう動くか”をデータとして把握することにあります。
たとえば、朝は駅周辺やビジネス街で通勤利用が多く、昼は病院やショッピングモールの送迎が中心。夜は繁華街や主要駅で帰宅客が増え、週末はイベント会場や観光地が狙い目です。時間帯と場所を意識しながら、「お客様がいる場所に自分から行く」動きを取れる人ほど効率よく稼げます。
また、雨の日や終電後など需要が急増するタイミングを逃さないのもコツ。
毎日の運行データをメモしておけば、「どの曜日の、どの時間帯が稼げるか」が見えてきます。
感覚ではなく、“数字で動く営業”ができると、売上は自然に安定していきます。
② 長距離や深夜帯を狙う
個人タクシードライバーの中には、深夜帯や長距離営業に特化して高収入を得ている人もいます。夜間には終電を逃した人や、空港・地方への移動を希望する人など単価の高いお客さんが集中します。
たとえば、金曜の深夜帯や年末年始の繁忙期などは、高額運賃のチャンスが多く、1回の乗車で1万円近くになることも。長距離営業を得意とするドライバーは、こうした“稼ぎどき”を逃さず、効率的にスケジュールを組んでいます。
もちろん、夜間の運転にはリスクも伴います。体調を崩さないように仮眠をしっかり取る、危険なエリアを避けるなどの安全対策が欠かせません。「稼ぐ」と「安全」を両立できる計画的な働き方が、長く続けるコツです。
③ 配車アプリを活用する
最近では、スマートフォンの「GO」や「Uber Taxi」などのアプリを使ってタクシーを呼ぶ人が増えています。アプリ経由での乗車がすでに全体の半分以上を占めるとも言われており、もはや“配車アプリなしでは稼ぎにくい時代”になりつつあります。
個人タクシーでも、アプリにドライバー登録すれば仕事の幅が広がります。
従来のように街を流しながら乗客を探す「流し営業」だけでは、天気や時間帯によって売上に波が出やすいもの。しかし配車アプリを使えば、アプリ経由で予約が入り、確実に乗客を確保できます。空車時間が減ればその分だけ実車率(=お客さんを乗せて走っている時間の割合)が上がり、売上も安定していきます。
ただし、アプリ利用には手数料がかかるため、導入の際はコストと効果のバランスを考えることも大切です。「自分の営業エリアではどのアプリが強いか」「時間帯によって使い分けるべきか」といった検討を重ねると、より効率の良い営業ができます。
④ 固定客や法人契約を増やす
個人タクシーで安定した収入を得るうえで重要なのが、リピーターの存在です。「またこのタクシーに乗りたい」と思ってもらえるかどうかで、月の売上が大きく変わります。
たとえば、病院への送迎を定期的に依頼する高齢者や、取引先への移動で利用する企業など、常連顧客を持っているドライバーは安定して予約を受けられます。また、ホテルや会社などと法人契約を結べば、毎週決まった時間に送迎業務が発生するため、スケジュールを組みやすく、収入の見通しも立てやすくなります。
固定客や法人契約を増やすためには、信頼される対応と誠実な接客が何よりも大切です。時間を守る、車内を清潔に保つ、丁寧な言葉づかいを心がける――そんな小さな積み重ねが、結果的にリピーターを増やす近道になります。
⑤ 組合に加入してサポートを受ける
個人タクシーは“ひとり経営”ですが、孤立してしまうと営業も経営も難しくなります。そんなときに心強いのが、個人タクシー協同組合の存在です。
組合に加入すると、無線配車を通じて顧客を紹介してもらえたり、燃料の共同購入でコストを下げられたりします。さらに、万が一の事故時には保険対応のアドバイスや資金の貸し付けなどの支援も受けられるケースがあります。
また、同業者との情報交換ができるのも大きな魅力。「このエリアは今週〇〇イベントがある」「深夜帯は△△駅が狙い目」など、リアルな現場情報を共有できることで、営業戦略の幅が広がります。
個人タクシーで稼げる人・向いている人の特徴
個人タクシーは、自由に働ける分だけ「自分の力」がすべて結果に表れる仕事です。同じように走っていても、ドライバーによって年収に大きな差が出るのはこのため。
では、どんな人が実際に稼げているのでしょうか。
まず一つ目は、営業の工夫をしている人。「どの時間帯・どの場所で利用者が多いか」を分析し、効率的に営業することで乗車数を増やしています。
感覚で動くよりも、データや経験をもとに行動するほうが安定した収入につながります。
二つ目は、固定客や法人契約を持っている人。
「いつもお願いしたい」と思ってもらえる常連さんを増やすことで、天候や時期に左右されにくくなります。会社や病院との契約など、定期的な依頼があると売上が安定します。
三つ目は、接客が丁寧で人柄が良い人。
タクシーは接客業でもあります。感じの良い対応や安全な運転を心がけることで、リピートや口コミにつながり、長期的に収入を支える基盤ができます。
そして最後に、自己管理ができる人。個人タクシーは自由な分、サボろうと思えばいくらでも休めてしまいます。
また健康管理も重要です。個人タクシーは休む=収入ゼロなので、体調を崩すと大きな痛手になります。日頃から体調を整え、安定して稼働できる人ほど、結果的に高収入を維持しやすい傾向にあります。
個人タクシーで稼げない人・向いていない人の特徴
個人タクシーは自由度が高く、やり方次第で高収入も狙える仕事ですが、その反面で“失敗しやすいパターン”も存在します。ここでは、なかなか収入が伸びないドライバーに共通する特徴を紹介します。
無計画に走ってしまう
感覚だけで営業してしまうと、効率が悪くなりがちです。「とりあえず街を走る」「なんとなく駅の近くで待つ」――そんなスタイルでは、ガソリン代だけがかさんでしまうこともあります。
稼いでいるドライバーは、時間帯ごとの人の動きやイベント情報を把握し、狙いを定めて動いています。無計画な営業では“空車時間”が長くなり、結果として日給にも大きな差が出てしまうのです。
経費や資金管理ができていない
個人タクシーは収入の波が大きいため、しっかりとした資金管理が欠かせません。たとえば、売上が良かった月に全額を生活費に使ってしまうと、次の月に車検や保険料が重なったときに資金が足りなくなることもあります。
特に、個人タクシーでは税金や社会保険料も自分で支払う必要があります。収入の一部を定期的に貯蓄しておくなど、計画的な管理を心がけることが安定経営の第一歩です。
体調管理や生活リズムが乱れている
自由な働き方ができる反面、生活リズムが乱れやすいのも個人タクシーの難しさです。「疲れているけどもう少し走ろう」と無理を続けて体調を崩せば、結局働けず収入がゼロになります。
また、夜勤を中心に稼働する人は特に、睡眠や食事のリズムを崩しやすく注意が必要です。しっかりと休息を取り、健康を維持することも“稼ぐ力”のひとつと言えます。
接客に気を配れていない
タクシーは接客業でもあります。運転技術よりも、お客様への態度が評価を左右することも多い仕事です。無愛想な対応や車内の清掃不足、運転中の乱暴な言葉づかいなどは、それだけでリピーターを失う原因になります。
逆に、笑顔や丁寧な言葉づかいを心がけるだけで「またお願いしたい」と思ってもらえることも。誠実な接客は、長く安定して稼ぐための最大の武器になります。
まとめ:個人タクシーは努力次第で“儲かる仕事”
個人タクシーは、働く時間も営業エリアも自分で決められる“自由な働き方”が魅力です。努力次第で法人タクシー以上に稼ぐことも可能ですが、その分、経費管理や体調管理といった“自己管理力”が欠かせません。
最初からうまくいく人は多くありません。多くの成功者は、法人タクシーで経験を積みながら営業のコツや接客スキルを磨き、開業条件を満たしてから独立しています。
そして、独立後も配車アプリを活用したり、固定客を増やしたり、協同組合に参加したりと、常に工夫を続けています。その積み重ねが、結果として高収入と自由な働き方の両立につながっているのです。
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