タクシードライバーは稼げる?

ここでは、タクシードライバーが稼げるかどうか気になる方のために、平均給料を紹介しています。あわせて稼げる理由と稼ぐコツを解説します。タクシードライバーとして働く際の参考にしてください。

タクシードライバーの
平均給料

求人ボックス給料ナビのデータによると、タクシードライバーの平均給料は正社員で367万円です(2022年10月31日時点)。地域別にみると、関東が平均年収385万円、近畿が平均年収388万円となっており、全国平均に比べて給与が高い傾向にあります。

ただし、多くのタクシー会社が固定給と歩合給を組み合せており、乗車時間を増やせれば収入が多く得られる可能性があるでしょう。実際に月収70万円を超えるタクシードライバーもいるなど、タクシードライバーによって収入差があります。

タクシードライバーが
稼げる理由

割増料金になる夜勤が選べる

タクシードライバーが稼げる理由としては、日勤・隔日勤務・夜勤と働き方を選べることが挙げられます。日勤・隔日勤務の場合は日中メインで働くことになりますが、夜勤だと割増になる時間帯に働けるので収入をアップしやすくなります。

また、夜間は交通量が少なく、日中よりも走りやすくて運転技術力を磨く良いきっかけになるでしょう。運転技術力やコース取りが上手くなることで、日勤に切り替えた際も運転技術を活かせるようになります。

給与保障制度で技術を磨けるため
給与が安定しやすい

タクシー会社により、配属後に給与保障制度が設けられているケースがあります。なかには、半年間の給与保障制度を設けている会社も。給与保障制度が設けられている間は、固定給が支払われるので安心感をもって技術を磨くことができます。知らない土地で働く場合にも、地域特性やお客さまを乗せやすいポイントなどを学べるため、給与保障制度が終わった後も給与を安定して稼げるようになるでしょう。

実車率が収入に比例する

タクシードライバーは、実車率を上げると収入をアップできます。お客さまが乗車している時間が長くなるほど収入に反映されるので、上手くコース取りができるタクシードライバーは、自ずと給料がアップしていきます。当然ながら地理に詳しく、地域特性に合わせたコースを回ることで乗車率は向上させられるように。次のお客さまをテンポよく乗車できれば、同じ労働時間でもより多く稼げるでしょう。

乗車回数を増やす

お客さんの乗車回数を増やすことで売上アップを狙います。
遠方へのお客さんを乗せることは売上アップの大きなポイントになりますが、お客さんがどこへ向かうのかを事前に知ることはできません。また、仮に近場への移動を依頼されたとしても、乗車を断ることはできません。
そのため、乗車回数を増やすことが売上アップを狙う上で大きなポイントとなります。待機場所の研究や先輩社員からの助言をもとに、人がよく乗る場所を押さえるようにしましょう。

遠方のお客様を狙う

お客さんの移動先が遠方であればあるほど距離単価が高くなるため、売上アップにつながります。
もちろん、事前にお客さんの行先を把握することはできませんが、「遠方に行きそうなお客さんが多い場所」を狙うことは可能です。たとえば、大きなイベントの後には電車移動を億劫に思う人も少なくありません。料金は高くなるものの、電車ではなくタクシーを選ぶ人もいるでしょう。
あるいは、若い人たちが多く往来する場所よりも、シニア層が多く往来する場所を選んだほうが、遠方への依頼を受ける比率が高くなると言われています。
タクシードライバーとしての経験を積めば、遠方に向かうお客さんをキャッチするセンスも高くなっていくことでしょう。

稼働時間を増やす

タクシードライバーは、勤務時間を増やしたり休憩時間を削ったりすることは基本的にできないので、無計画に「ただ流す」ことや、人が多くない駅で漠然と待機するのは、おすすめできません。
勤務時間中は緊張感を持ち、より多くのお客さんを乗車させるために効率的に動くことが大切です。そうすれば、勤務時間は増やせなくても、実質的な稼働時間を増やすことが可能です。

時間割を立てる

「何時までにいくら売り上げる」という目標を伴った時間割を立て、目標達成に向けて戦略的に行動するようにしましょう。
タクシードライバーは個人事業主のようなものです。黙っていても一定のお客さんはサービスを利用してくれますが、成り行きで生まれた売上を足し算するだけの営業姿勢では、収入をアップさせることはできません。
売り上げの期間目標や時間目標を具体的に設定すればこそ、目標達成のための努力や工夫が生まれます。

日々の気付きを蓄積する

タクシードライバーとして働いていると、稼げる日もあれば稼げない日もあります。
こうした日々の売上の上下に関して、「そんな日もある」と流してしまうのではなく、「なぜ今日は稼げたのか」「なぜ今日は稼げなかったのか」と考えてみることが大事です。もちろん、偶然遠方のお客さんを乗せたことで稼げる日もありますが、それが本当に偶然だったのかどうか、よく考えてみましょう。当日、近隣で大きなイベントがあったのかもしれません。たまたま流していた場所が、シニア層が多く住むエリアだったのかもしれません。
日々、結果と向き合って「気付き」を蓄積していくことが、効率的に稼ぐための財産となっていきます。

未経験タクシードライバー
でも稼ぐためのポイント

会社の給与体系を確認する

求人に応募するにあたり、事前に会社の給与体系を確認しておくことが大切です。
タクシードライバーの給与体系は、大きく分けて「固定給」と全歩合」の2種類ですが、それらを組み合わせた「固定給+歩合」を採用しているタクシー会社が多いようです。
なお、歩合の比率は多くのタクシー会社で50~60%と設定しているようです。自分の適性や目標等に照らし、どちらの給与体系のほうが合っているのか(稼げそうなのか)を検討してみましょう。

地域に詳しくなって
効率的なコース取りをする

タクシードライバーは、地域に詳しくなければ効率的なコース取りができません。実車率を上げるには行った先の営業のスタイルを取り入れる必要がありますが、お客さまの目的地の地理に詳しくなければ、どこでお客さまを乗せられるか見当がつかないでしょう。

得意なエリアを中心に営業をかける拠点営業では、お客さまを降車させた後に空車時間が発生します。空車時間が長くなるほど実車率は下がるため、広範囲の地域特性を理解しておく必要があります。

情報収集に力を入れる

未経験のタクシードライバーでも、情報収集に力を入れると稼げるようになります。イベントの開催予定や交通情報を取得していると、乗車するポイントが掴めるため待機しなくとも、流し営業で集客できる可能性があります。

また、乗せたお客さまとコミュニケーションを取ることも大切で、イベント終了時刻や帰宅時間など、雑談から思わぬ情報を仕入れられることも。固定客を掴めるチャンスに繋がるだけでなく、新規顧客の開拓に期待が持てます。

基本に忠実な走行を

未経験のタクシードライバーが稼ぐには、基本に忠実な走行を心掛けることが大切です。歩道にいるお客さまを乗車させるには左側走行が必要で、空車時はできる限り右側走行を避ける必要があります。また、信号待ちでは先頭につけるようにし、左折する際はあえて速度を落として、お客さまが利用しやすい環境をつくりましょう。

稼いでいる個人タクシーや競合他社のタクシーを観察することも大切で、稼げるタクシードライバーは高単価の顧客が集まるエリアに集中します。周囲を見て稼げる環境を生み出しましょう。

先輩ドライバーの教えを仰ぐ

以上のポイントを押さえれば、未経験タクシードライバーでも短期間で稼げるようになる可能性があります。
ただし、常にこれらのポイントを押さえながら業務を行うことは簡単ではありません。また、頭でポイントを理解していたとしても、その通りに実行するのは簡単なことではないでしょう。
未経験タクシードライバーは、すでに稼いでいる先輩ドライバーから素直に教えを仰ぐ姿勢が大切です。ベテランドライバーには近寄りがたいと感じるかもしれませんが、新人に教えを請われれば、先輩も悪い気はしないはず。稼いでいる先輩を味方につけ、短期間で稼げるドライバーを目指しましょう。

個人タクシーと法人タクシー運転手の給与比較

会社員として勤務するのが法人タクシーで、独立して自分一人で業務を行うのが個人タクシーです。一般的に、法人タクシーのドライバーよりも個人タクシーのドライバーのほうが収入は高いと言われていますが、その根拠となる客観的なデータは存在しません。
ちなみに、法人タクシーの場合、ドライバーは売上の一定比率を会社から引かれた上で給与が支給されます。一方、個人タクシーの場合、ドライバーは売上の全てが自分の収入になります。
その点だけで比較すれば、個人タクシーのほうが稼げるようにも思えますが、個人タクシーの場合、車両代や車検費用、税金、ガソリン代などをすべて売り上げの中から支払わなくてはならない点も考慮しておきましょう。法人タクシーの場合、これらの経費は全て会社が負担します。そのため、一概に「個人タクシーのほうが稼げる」とは言えないのが実情です。

まとめ

タクシードライバーは歩合給を採用している会社が多いため収入格差が大きく、額面で月収70万円を超えるドライバーから、月収20万円前後のドライバーまでピンキリです。収入を上げるには稼げる環境をつくり出すことが重要で、効率的なコース取りや地域特性を理解した走行が求められます。

当サイトでは、タクシードライバーになるための方法と知っておきたいトピックを解説しています。

   
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