50代でタクシードライバーに転職するメリット

人それぞれに多様な働き方が意識されるようになった現代において、50代でもタクシードライバーとして転職して活躍している人は少なくありません。ただし、50代でタクシー業界へ新規参入しようと思えば注意すべきポイントもあります。

50代で転職するならタクシードライバーがおすすめ

50代で転職を考えている人にとって、タクシードライバーはおすすめの職業の1つです。

そもそも日本では一般論として、就職・転職を検討するにしても若い時期に考えることが望ましいとされています。また、企業側も採用条件として45歳以下や50歳までといった条件を設定していることもあり、50代に入ってから転職しようと思っても就職先が限定される可能性はあるでしょう。

その点、タクシー業界は幅広い求職者に対して積極的に就職・転職のチャンスを提供しているため、50代に入ってからの転職を考える人にとってもタクシードライバーは魅力的な仕事と考えられます。

50代の転職先にタクシー会社がおすすめな理由

未経験OKな会社が多い

タクシー業界では慢性的な人材不足の解決が課題とされており、ドライバーとして未経験な人でも積極的に採用しています。また、そもそもタクシードライバーとして働くためには普通の運転免許だけでなく二種免許の取得が必要であり、タクシー会社に就職してから企業内研修などで運転技術や接客応対をトレーニングする環境が整えられていることもポイントです。

そのため、タクシー業界は50代でも未経験者でも、誠実に学んでスキルアップを目指していける人であれば、十分に活躍のチャンスを期待できる世界といえるでしょう。

隔日勤務は休日が多い

タクシードライバーとして働く際、一般的な勤務形態としては2日を1セットで考える「隔日勤務」になります。

隔日勤務は丸1日タクシーに乗って働き、翌日は体調管理のための時間として休息するというサイクルを繰り返す勤務形態であり、さらに休息日(明け番)は公休日とは別の扱いになることもポイントです。そのため、隔日勤務はそもそも月の半分が非番になり、さらにそこへ公休日が加えられるため、1ヶ月を通して見れば半分以上が実質的な休日になるという点が特徴です。

好きなタイミングで休憩をとれる

タクシードライバーは会社を出庫すると、自分のペースで休憩を取りながら働くことが可能な職業です。

50代に入ると人生の折り返し地点を過ぎ、やはり若い頃と比べると体力的に弱体化することは避けられません。しかしタクシードライバーであれば自分のペースで働き方を調整できるため、適切な休憩を取りつつ安全に乗務できる状態を保ちながら、しっかりと働けることが重要です。ただし、あまりにも長時間の休憩を取ってノルマ未達になると歩合給が下がる恐れもあるため注意してください。

長く働き続けられる

タクシードライバーは、自分なりの働き方を追求しながら、長く働きやすい職業です。タクシー業界にも定年制度はあるものの、例えば60歳や65歳で会社を定年退職してからタクシードライバーとして再雇用を希望する人も珍しくありません。

また、年齢を重ねて精神的に成長することで、ドライバーとして安全な運転を意識できるようになれば、必ずしも年齢がハンデになるとは限らないこともタクシードライバーのメリットです。

50代でタクシードライバーを目指す際の注意点

稼げるかどうかは歩合給次第

タクシードライバーを採用しているタクシー会社では、給与として基本給に加えて歩合給を設定していることが多くなっています。歩合給はタクシードライバーとしての営業売上に比例して増額する給料であり、積極的に働いて営業成績が伸びていくほどに給与額もアップしていくことがポイントです。

ただし、これは見方を変えると、営業成績が悪かったり、歩合率が低かったりすればなかなか高収入を目指しにくいという話でもあります。

歩合給や歩合率の条件は求人情報として提示されているため、事前にちゃんとチェックしておきましょう。

隔日勤務は慣れるまでが辛い

隔日勤務は休日が多くて自分のペースを保ちやすい反面、それまで朝から夕方まで1日8時間の労働が日常であったような人にとっては慣れるまで辛い点も事実です。

また、隔日勤務は仕事をする労働日の勤務時間が長時間になるため、体力や集中力を維持できるよう自分自身でコントロールしなければなりません。

そのため、隔日勤務に慣れて健全な働き方をキープできるようになるまでは、決して油断せずプロとして安全な乗車環境を提供できるように努めてください。

運転が好き、だけでは続けられない

タクシー業界では自動車の運転が好きという理由でタクシードライバーとして転職を希望する人も珍しくありません。しかしタクシードライバーは車の運転のプロであると同時に、様々な人を乗客として迎えて接する接客業のプロでもあります。そのため、ただ「車が好き」という理由だけではタクシードライバーの資質として不十分です。

車が好きで運転を楽しめることはモチベーションの維持に役立ちますが、あくまでも接客業であることを自覚して乗客に対応する姿勢が必要です。

転職に失敗しないためには会社選びも重要

50代でタクシードライバーとして転職し、安定的に収入を得ていこうとすれば、本人の努力や意識はもちろんとして、そもそもタクシー会社の雇用条件や給与体系、人材研修制度といった取り組みも重要になります。

特に未経験者が改めてタクシードライバーになろうとすれば、安全な運転技術だけでなく適切な接客スキルについてもトレーニングしなければならず、会社がどれだけバックアップしてくれるかによって仕事の難易度も変わります。

そのため会社選びでは歩合率や基本給の数字だけでなく、福利厚生やサポート体制についても細かくチェックすることが大切です。

まとめ

タクシードライバーは慢性的な人材不足が顕著な職業であり、50代でも未経験者でも健康でやる気のある人であれば活躍のチャンスがある仕事です。ただし、50代でタクシードライバーへ転職して稼ごうと思えば注意点もあり、まずはタクシードライバーやタクシー業界について情報収集を行いながら、会社ごとの条件を比較検討して信頼できる就職先を見極めていきましょう。

   
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