タクシードライバーの昼日勤とは

タクシードライバーとして働こうと考えた場合、基本的には「昼日勤」・「夜日勤」・「隔日勤務」のどれか1つの勤務形態を選択することになるでしょう。このページでは、タクシードライバーの昼日勤についてまとめましたので参考にしてください。

タクシードライバーの主な勤務形態は3種類

タクシードライバーの働き方として、主に以下の3つの勤務形態が採用されています。

  • 昼日勤(昼勤)
  • 夜日勤(夜勤、ナイト)
  • 隔日勤務

上記の3種はそれぞれタクシードライバーとして勤務する時間帯によって分類されており、例えば昼日勤では午前中から夕方まで、1時間の休憩を除いて1日8時間の勤務になります。

昼日勤とは

昼日勤とは午前中から夕方までタクシーに乗務して働くスタイルであり、一般的な会社員と同じような勤務形態であると考えることも可能です。

昼日勤のタクシードライバーは労働基準法の定めに則って1日8時間、週40時間の法定労働時間の範囲で働くことが通常であり、例えば朝9時から昼休憩1時間を挟んで、夕方の18時まで勤務するといったスタイルになります。

タクシードライバーの働き方として昼日勤は主流となる勤務形態ではありませんが、昼間にしか働けないといった人にとっては重要な勤務スタイルといえるでしょう。

なお、昼日勤では主として勤務中のビジネスパーソンや、病院などへ移動する高齢者といった人々が乗客となります。

昼日勤以外の勤務形態の特徴

夜日勤

夜日勤は「夜勤」や「ナイト」とも呼ばれる勤務形態であり、昼日勤をそのまま昼夜逆転させたような働き方です。

夜日勤は毎日、夜から早朝にかけてタクシーに乗務するスタイルであり、労働時間は昼日勤と同様に1日8時間が原則となります。

夜日勤のタクシードライバーにとって仕事のピークタイムは、地域差や季節差もあるものの午後11時~深夜2時頃とされており、主な乗客は仕事帰りの人や飲食店を利用する人、あるいはサービス業へ従事している人々、また夜間に急な病気や事情で移動することが必要になった人など様々です。

夜日勤は完全に昼夜逆転の生活スタイルになることもあり、働き方として適性のある人とない人が分かれやすいこともポイントです。

隔日勤務

隔日勤務は現代のタクシー業界において、タクシードライバーとして主流の勤務形態となっています。隔日勤務は2日を1セットとして考え、出庫するとほぼ丸1日ずっと乗務して働き、翌日は「明け番(明け)」として体調管理のために休養するというスタイルになります。

タクシーに連続して乗務する時間が最も長いことが隔日勤務の特徴であり、例えば1日目の朝6時に出社して点検作業などを行ってから出庫し、途中で適宜休憩を取りながら日付をまたいで翌日の深夜2時頃まで乗務して、洗車や納金作業を済ませて深夜3時に退社するといった流れになります。そして2日目はそのまま休息時間となり、3日目に改めて朝から出社するというスケジュールです。

なお、実際の出社時間や乗務時間などは会社によって異なります。

定時制

定時制は一般的にパートやアルバイト勤務で働くタクシードライバーのスタイルであり、昼日勤や夜日勤、隔日勤務など希望するスタイルを選びながらシフト制で勤務する形になります。

定時制の場合、正社員として働くタクシードライバーよりも月の乗務日数や乗務時間が少なくなっており、例えば副業でタクシードライバーとして働きたいという人や、定年後に無理のない範囲で働きたいと考えている人などに人気のスタイルといえるでしょう。

なお、定時制の場合は乗務日数だけでなく、給与の歩合率もその他の勤務形態より少なくなる場合があります。

昼日勤のメリット・デメリット

昼日勤のメリット

昼日勤のスタイルでタクシードライバーとして働くメリットは、一般的な会社員と同じようなライフスタイルで仕事や生活をプランニングできるという点です。そのため、例えば家族との時間を大切にしながらタクシードライバーとしても働きたいといった、ワークライフバランスにこだわりのある人にとっては昼日勤が適しているかも知れません。

また、昼日勤では夜日勤や隔日勤務の夜間乗務よりも乗客の酔っ払い率が低く、接客トラブルのリスクが少ないといったメリットもあります。ただし、観光地などであれば国内外の観光客などを乗せることもあり、コミュニケーションの範囲が広がる可能性はあるでしょう。

昼日勤のデメリット

昼日勤のデメリットとして大きなものの1つが、売上の効率が夜日勤や隔日勤務よりも悪いという点です。そもそも昼間はタクシーを利用する人があまりいないため、どうしても夜間のピークタイムよりも乗車率が低下して売上も下がってしまいます。そのため、歩合制を採用しているような場合は、夜日勤と同じ時間を乗務してもはっきり収入面で劣ってしまうことがデメリットです。

また、地域によっては夜日勤よりも乗客を運ぶ目的地が多様であり、渋滞に巻き込まれやすいといったケースもあります。そのため、顧客満足度を高めるためにはタクシードライバーとしての経験や知識が重要になり、常に意欲的な姿勢で情報収集に努めなければならないこともポイントです。

昼日勤で稼ぐには?

昼日勤は労働条件としてどうしても夜日勤や隔日勤務より稼ぎにくくなっています。そのため、昼日勤でも十分にタクシードライバーとして稼ぎたいと思えば、やはり顧客満足度を高めてリピーター客から指名を受けたり、乗客の回転率を高めたりといった工夫が必要です。

また、朝の通勤ラッシュ時など少しでも顧客を獲得できそうな時間帯は積極的に出庫して乗務し、休憩時間などは一般の人々や会社員と同じタイミングで取って顧客獲得のチャンスを逃さないように努めなければなりません。

その他にも早朝から出庫して、繁華街で朝まで飲んだ泥酔客などをターゲットにするといった工夫もあります。

昼日勤が向いている人

昼日勤が向いている人は、やはり昼間に働きたいという人であり、言い換えれば夜間は働けない事情のある人ともいえるでしょう。そのため、例えばひとり親として子供を世話しながらタクシードライバーをやっている人や、夜間の暗い道路で運転しにくい高齢者などは昼日勤が向いています。

また給料の額よりも、色々な人々との交流や働きやすさを重視してタクシードライバーをしたいと考える人も昼日勤が適しているかも知れません。

その他にも健康状態で配慮が必要になっており、昼夜逆転の生活スタイルが困難な人は昼日勤をおすすめします。

まとめ

タクシードライバーとして働く上で、どの時間帯に勤務するかというスタイルを考えることは大切です。

朝から夕方まで働く昼日勤の勤務形態は、タクシードライバーとしてお金を稼ぎたいと考える人にとってはあまりおすすめできないものの、自分なりのライフスタイルを重視しつつタクシードライバーとしての仕事も両立したいと考える人にとっては適しているかも知れません。

そのため、まずは自分なりのニーズや希望を明確にした上で、昼日勤が適しているのかライフワークバランスを考えていきましょう。

   
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