タクシー会社に就職・転職する際に保証人が必要な理由
タクシー会社へ就職・転職してタクシードライバーになろうとした際、身元保証書の提出や保証人の用意を求められることがあります。このページでは、タクシードライバーに保証人が必要とされる理由や、保証人を探す際のポイントを解説します。
タクシードライバーへの転職で保証人が必要になるのはなぜ?
万が一の事故が起きた際の緊急連絡先として
タクシードライバーは車を運転して乗客を目的地まで送り届ける仕事であり、乗務中は個人で働くため非常時には直ちに会社や同僚のサポートを受けることができません。そのため、タクシードライバーはどうしても交通事故のリスクや様々なトラブルの可能性と付き合いながら仕事をすることが求められます。
実際に交通事故が発生した場合、状況によっては病院へ搬送されて緊急手術といった展開になることもあるでしょう。その際に手術の同意や治療の選択に本人に近しい人が求められることもあります。タクシードライバーの保証人は緊急事態が発生した際、会社や病院からの緊急連絡先やその代理人として扱われます。
本人と連絡がつかないときの連絡先として
上述の緊急事態における保証人の役割とも関連しますが、タクシードライバーとして働く中で考えられるトラブルは交通事故だけではありません。時には何かしらの犯罪に巻き込まれたり、最悪のケースではタクシードライバー自身が加害者になってしまったりする恐れもあります。
タクシードライバーとタクシー会社は常に無線やGPSなどで連携していますが、場合によっては会社からの連絡にドライバーが応えないこともあるでしょう。そのような際に会社は保証人へ連絡してドライバーの所在確認や状況把握に努めることがあります。
タクシー会社にとってドライバーの保証人は、ドライバーを守るための人物であると同時に会社を守る存在でもあります。
金銭面の担保として
タクシー会社にとってタクシーは会社の資産です。タクシードライバーは自社の資産であるタクシーを運転しているため、タクシーを持ち出したまま行方をくらましたり、タクシーを悪質な業者に売り払ったりすると、タクシー会社にとって多額の損害を被ることになりかねません。またガソリン代などタクシー会社の法人カードで支払いをする場合もあり、不正利用のリスクも考えられます。
そのような場合、タクシー会社は保証人に対して費用や損害の弁済を求めることになります。
保証人は誰に頼めばいい?
親族に依頼するケースが多い
タクシードライバーとして保証人を用意するよう求められた場合、基本的には配偶者や親、子供、あるいは3親等内の親戚といった親族を保証人に立てることが望ましいでしょう。ただし保証人には「保証能力」として一定以上の収入があることが条件となります。
親が高齢で年金受給者である場合や、現在無収入であるが一定の資産を保有している場合、それをもって保証能力ありと認められることもあります。
親しい友人や知人でもOK
親族がいない場合、もしくはどうしても保証人として相談したり頼んだりできる相手が身内にいない場合、親しい友人や知人を保証人に立てることも可能です。ただし、保証人の保証能力は一定以上の収入を有していることが条件になっており、あくまでも保証人としての価値や能力を認められる人物でなければなりません。
また緊急連絡先として連絡を取れることも条件であり、実際に交流のない知人や、連絡の取れない時期がある友人は保証人として認められない可能性もあります。
保証人を頼める人がいないときはどうしたらいい?
親族がおらず、保証人を頼める友人や知人もいない場合、タクシー会社への就職・転職を諦めなければならないのでしょうか。実際にはそういった人でもタクシー会社に就職できる方法があります。
保証人代行を利用する
タクシー会社への就職・転職に限らず、賃貸物件を借りる際にも、保証人がいない人のために保証能力を提供する保証人代行サービスがあります。保証人代行サービスは利用者が一定の手数料を支払うことで、保証人を紹介してもらうことができます。費用は会社によって異なりますが、一般的に4万~5万円、有効期間は5年間といったケースが多いようです。
保証人代行サービスは費用がかかりますが、保証人として相談できる相手がいなくても保証人を用意できるという点で有効です。
タクシー会社に相談してみる
保証人を用意できない場合、まずは就職・転職を検討しているタクシー会社に相談してみましょう。
タクシー業界は慢性的な人手不足が深刻化しており、配偶者に先立たれている人や家族がおらず保証人を見つけられない人も少なくありません。タクシー会社もそういったケースを想定して、保証人なしで就職できる枠を用意していたり、会社として保証人代行サービス会社と業務契約を結んでいたりする場合もあります。
まとめ
タクシードライバーとしてタクシー会社に就職や転職を希望する際、保証人を求められることがありますが、すぐに保証人を用意できないこともあるでしょう。そのような際はタクシー会社に相談して解決策を考えることが大切です。
そもそも保証人が求められる理由は信用や信頼の問題が根底にあります。誠実かつ正直に状況を伝えることで、逆に信用されて解決につながることもあります。
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