普通免許(1種免許)でもタクシードライバーになれるのか?

タクシードライバーとして仕事をするには「2種免許」が必要です。一般的な自動車運転免許は「1種免許(普通免許)」なので、タクシードライバーになるには2種免許を取得しなければなりません。免許の違いや取得の仕方などを解説します。

普通免許(1種免許)でもタクシードライバーになれるのか?

結論からいうと、普通免許(1種免許)ではタクシードライバーにはなれません。普通免許で運転できるのは、以下のような条件の「普通車」と呼ばれる車だけです。

  • 車両総重量3.5t未満
  • 最大積載量2t未満
  • 乗車定員10人未満

普通免許で乗車させられるのは家族や友人、仕事関係の人などということになり、旅客を乗せて運転することはできません。

1種免許と2種免許の違い

1種免許は、車両総重量3.5t未満、最大積載量2t未満、乗車定員10人未満の乗用車しか運転することができません。

2種免許は旅客を乗せて運転することができる免許で、道路交通法第86条によって規定されています。タクシーやバスなどのように「事業」として旅客を乗せ、お金を受け取る場合には必ず2種免許が必要です。

2種免許を取得できる条件は、以下の通りです。

  • 満21歳以上
  • 1種免許を取得してから3年以上経過(免停期間は除く)

タクシードライバーになるためには2種免許を取得する必要があり、その3年以上前に1種免許を取得しなければなりません。

h2タクシードライバーになるには2種免許が必要

タクシードライバーになるには2種免許が必須ですが、東京・神奈川・大阪の一部では、さらに地理試験に合格する必要があります。

タクシードライバーには、タクシー会社に所属しているドライバーと、個人で運営するドライバーの2種類があります。どちらの場合であっても2種免許は取得しなければなりません。

なお、個人タクシーのドライバーになるには、法人タクシードライバーとして2年以上乗務経験があり、個人タクシー協会に申請・認可を受ける必要があります。

タクシー会社によっては免許取得費用の補助を受けられる

1種免許しか持っていない場合でも、取得してから3年以上経過していればドライバーとして雇用しているタクシー会社があります。入社後に2種免許を取得させてくれるので、入社前に2種免許を取りに行く必要はありません。通常、2種免許の取得にかかる期間は1〜2週間程度で、学科試験と技能試験、一部の都市では地理試験があります。

学科試験・技能試験ともに1種免許より難易度が高く、合格基準も厳しいため、しっかり勉強して運転技術を磨かなければなりません。

2種免許の取得にかかる費用は、一般的に20〜30万円程度です。タクシー会社で取得にかかる費用を全額負担してくれることもあるので、そういう会社に就職すれば、先に2種免許を取得しておく必要はないでしょう。ただし、会社に全額負担してもらって2種免許を取得した場合には、一定期間その会社に勤務することが前提となっていることがあります。それでも、自己負担なくタクシードライバーになれるのは大きなメリットです。

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