タクシードライバーはきつい?
未経験からタクシードライバーへの転職を考えたことがある人の中には、仕事が「きつい」といったイメージが強く、転職をためらう要因にもなっているようです。そこで、このページではタクシードライバーがきついと言われる理由についてまとめています。
タクシードライバーがきついと言われる理由
理由1:独特の勤務体系
業界特有の勤務時間の長さや変則的な勤務体系に対し、「きつい」と感じる人がいるようです。
たといえば、タクシードライバーの仕事には「隔日勤務」という、独特の勤務体系があります。隔日勤務は、文字通り1日おきに勤務するという働き方で、タクシードライバーの多くは、この隔日勤務で働いているといわれています。勤務中は仮眠しか取れませんが、拘束時間が長いのが特徴で、1日15〜20時間の勤務になりますから、慣れるまではきついと感じるのかもしれません。しかし、タクシードライバーとして高い収入を得たいのであれば、仕事の単価が高い隔日勤務か夜勤のいずれかを選ぶことが必要になります。昨今はタクシードライバーの高齢化が進んでいますが、ある程度の年齢となったドライバーにとって、隔週勤務は体力的にきついと感じるのではないでしょうか。
ただし、隔日勤務という勤務体系しか用意されていない会社ばかりではありません。会社によっては日勤、夜勤、隔日勤務の3種類のシフトから柔軟に選択できるところもあります。
理由2:接客のストレス
時には理不尽なことを言うお客様や態度の悪いお客様もいるでしょう。タクシーが乗せるお客さんには、実に様々な人がいます。ドライバーを仕事のストレスの捌け口とする人、理不尽なクレームを言ってくる人、泥酔して絡んでくる人…。いかに非常識なお客さんを乗せても、タクシードライバーは交通事故のないよう細心の注意を払い、常に冷静かつ心地よい接客を心がけなければなりません。真面目なドライバーほど、接客のストレスが大きくなるのではないでしょうか。
こうした日常からストレスが大きくなり、きついと感じてしまうタクシードライバーがいるのかも知れません。
理由3:給料が低い
拘束時間が長いのに給料が低い。タクシードライバーに対してそんなイメージを持つ人もいるようですが、結論から言えば、他の職業と同じで「給料が低い人もいる」ということです。
多くのタクシー会社では、給与体系に歩合制の要素を取り入れています。歩合制は、売上が高ければ高いほど給料も上がるシステムなので、稼げる人にとっては理想的な給与体系です。一方、稼げない人にとっては、最低限の生活費もままならない薄給となる可能性があります。 一部には年収1000万円以上を稼いでいるタクシードライバーもいるようですが、逆に年収200万円にも満たないタクシードライバーがいることも事実。後者の声が大きくなれば、タクシードライバーは給料が安くてきつい、というイメージになるでしょう。
また、タクシー会社の中には給与条件の良くない会社もあり、長時間勤務をしなければ稼げないため、給料が低くなっているという実態もあります。また、歳を取って体力的にきつくなり、給料が低くなっているという人も多いようです。
理由4:交通事故のリスク
一日中運転をするタクシードライバーには、事故に巻き込まれるリスクがつきまといます。自分がどんなに安全運転をしていても、マナーの悪いドライバーと関わってしまえば、事故の被害者になってしまうこともあり、最悪の場合は加害者にもなりかねないので、ストレスもかかります。
お客さんの命を預かる仕事である以上、タクシードライバーは、交通事故が起こらないよう神経を使いながら安全運転をしなければなりません。プロのドライバーとして当然のことと言えば当然のことですが、これに対し強いプレッシャーやストレスを感じるドライバーもいるようです。
タクシードライバーの仕事はきついだけじゃない!
タクシードライバーの仕事がきついことは確かです。ただし、仕事がきつい中にも、タクシードライバーならではのやりがいやメリットがあることも事実。以下でご紹介する内容は、タクシードライバーだからこそ得られる大きなやりがい、メリットではないでしょうか。
工夫次第で収入を上げられる
タクシードライバーにはびっくりするくらい稼いでいる人もいます。例えばあるタクシー会社だと、未経験で入社1年目の方で年収500万円超、ハイクラスのドライバーさんだと年収800万円超というケースもあるようです。もちろん、これは一例であり、会社によっては給与体系も異なりますので、単純に年収を比べられるものではありませんが、同じ大阪エリアや東京エリアを検索してみても、同様の金額に近いドライバーさんも珍しくないようです。
タクシードライバーの給与システムは、稼げないドライバーにとっては厳しいものですが、稼げるドライバーにとっては非常に大きなやりがいとなります。 努力して稼ぐ方法を磨く→年収がアップする→モチベーションが上がる→さらに努力する、という好循環で、高給サラリーマンをしのぐ高収入を手にしているドライバーも多くいます。
自分に合った働き方ができる
とても大事なことですが、タクシードライバーは休日がたくさんあるだけでなく、シフトから柔軟に選択できる会社であれば、自分のライフスタイルを重視して働くことも可能です。
隔日勤務になった場合も、1回の勤務時間は長いものの、逆に月間の勤務日数は少ないので、ドライバーによっては多く休めていると感じる人もいるようです。 もとより、契約形態によっては比較的シフトを自由に組めるため、ライフスタイルを優先した柔軟な働き方ができるのもタクシードライバーという仕事の魅力といえます。仕事中には一定の休憩をとることもできますが、中には自宅に戻って仮眠を取るドライバーもいるとのこと。会社勤めの人にはできない羨ましい時間の使い方です。
人間関係のストレスは少ない
実は、タクシードライバーはストレスが少ない職業です。タクシードライバーがきついと言われる理由のひとつに「ストレスが大きい」とあるのに矛盾していると思われるかもしれませんが、それには理由があります。
先ず、第一にあげられるのが、トラブルを未然に防ぐ充実した事故防止対策。ドライブレコーダーの標準装備がタクシードライバーを守る強力な抑止力になり、キャッシュレスの普及で現金を扱う機会も無くなってきている背景から、さまざまな事件や事故の発生件数は、年々少なくなってきているのです。
一方で、タクシードライバーへの転職理由として増え続けているのが、職場の人間関係。ストレスから転職を決意し、タクシー業界に入った人はとても多いのです。そして、次に多い理由は、やりがいです。頑張りが収入に直結するタクシードライバーの仕事は、一般のサラリーマンのように、納得がいかない昇給の内容にモヤモヤすることはありません。頑張れば、すぐに給料に反映されます。
地理に詳しくなれる
仕事で色々な道を走行しているうちに、やがて周辺地理に詳しくなっていきます。お客さんから教えてもらった意外な裏道情報の蓄積など、ニッチな交通事情に詳しくなっていくことに達成感を感じる人もいるのではないでしょうか。 特に男性ドライバーの中には、「道に詳しくなる」という事自体に快感や充実感を覚える人もいるでしょう。
長く働ける
正規雇用のタクシードライバーには定年退職制度が適用されますが、仮に定年退職したとしても、運転技術に問題がなければ、引き続き契約社員等の立場でドライバーを続けられます。 ドライバーという仕事が好きな方、年金のみの生活に不安を感じる方などの中には、70代はおろか80代まで現役ドライバーを続けている人もいます。
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